お肌に摩擦などの刺激を与えてしまうと、「MMP」(マトリックス・メタロ・プロテアーゼ)という酵素が分泌されます。
MMPは、お肌の奥にある弾力を司るコラーゲンやエラスチンなどの成分を「分解する」という働きがあるため、過剰に分泌されるとその弾力成分が壊れてしまい、皮膚の重みを支えきれずに、その部分が凹むことでシワになったりたるみになったりいします。
MMPにはたくさんの種類がありますが、その中でお肌に摩擦を与えるとMMP-2と言う酵素がが多く分泌されます。
このMMP-2と言う酵素は、お肌の表皮と真皮の境界線にある「基底膜」を分解させてしまいます。
基底膜には次の様な働きがあります。
・表皮と真皮を接着させる
・表皮と真皮の物質交換の際のフィルター
・基底層で作られる細胞のコントロール
、美容において最も大切な働きは、
「メラニン色素が真皮に落ちないようにする」と言うことです。
基底膜がしっかりあることで、メラニンが下(真皮)に落ちないのですが、基底膜が壊れてしまうと、メラニンが真皮に落ちてしまい、その結果「消えにくいシミ」になってしまいます。
MMP-2は基底膜を壊してしまいますので、摩擦刺激によってMMP-2が過剰に分泌されてしまうと、消えにくいシミを作ってしまいます。
このことから摩擦刺激は
・シワ
・消えにくいシミ
などの原因になりますので、摩擦刺激には十分気をつけて下さい。
その他に摩擦刺激は角質肥厚させてしまいます。
そもそも「角質」は、お肌を守るためのものです。
では、角質は「何から」お肌を守っているのでしょうか?
一般的には、ウイルス、細菌、花粉、ほこり、PM2.5などの異物からお肌を守っていると言われていますが、それだけではありません。
「刺激」からもお肌を守っています。
ですから、お肌に摩擦刺激を与えてしまうと、お肌を守ろうとして「より」角質が厚くなっていきます。
角質肥厚を起こすと
・くすみ
・毛穴詰まり
・ニキビ
になってしまいます。
ですから、角質肥厚を防ぐ上でも摩擦刺激を減らすようにしましょう!
摩擦刺激でシミになる
先程、摩擦刺激で「消えにくいシミ」になるとお伝えしましたが、ここからは「最新のシミのメカニズム」をお伝えします。
シミの原因は一般的には下記の様なことが言われています。
・紫外線(老人性色素斑)
・炎症(炎症後色素沈着)
・ホルモンバランス(肝斑)
・遺伝的要素(そばかす)
上記に加えて、最新の研究によりますと「メラノサイトと神経の接触」によってメラニン色素が作られることが分かりました。
この研究によると、真皮側から神経が伸びてきて、メラノサイトと接触することでシミなるとのことです。
では、神経を伸ばす要因とは?
それは摩擦刺激です!
摩擦刺激によって神経が伸びてきて、メラノサイトと接触することでメラニンが過剰に作られてシミになるのです。
摩擦刺激がいかにお肌に悪影響を与えるかがお分かり頂けたかと思います。
シミ、しわやたるみ、ニキビや肌荒れなどを予防するには摩擦しない良いに丁寧な洗顔などのスキンケアや痒くて掻いたり、つい無意識に触ったりしない様に気をつけで下さいね♪